人付き合いがラクになる【相手の脳タイプ】の見抜き方

話題からわかる相手の脳タイプ
今回は、相手の脳のタイプを見極めて人付き合いを楽にするための方法について紹介したいと思います。

実は、ある話題をすることで相手の脳のタイプを見極めることができて、それをあらかじめ理解しておけば、その相手と話す時にどのようなことに気をつければいいのか、どのようなところが相手の地雷ポイントになるのか、あるいは、相手の得意な仕事や苦手な仕事などについて見極めることができるということです。
そのための方法について解説させてもらいます。

 

今回参考にしている研究では、ある話題によって人間の脳のタイプを2つに分けることができるということです。
この2つのタイプはとても対照的で、どちらの脳の機能をよく使っているかということが分かると、相手と会話をしたり人付き合いをする時に余計な地雷を踏まなくて済むようになります。
いわゆる右脳タイプ左脳タイプという話が昔ありましたが、これは今は既に神話だと言われています。
それよりもちゃんと使うことができる脳タイプ診断になるかと思います。

 

そんな相手の脳タイプがわかる話題とは・・・

政治的な話題です。

 

保守派か? リベラル派か? 心をつかむ話題も得意不得意も分かれる

 

政治の話といっても、今の政治家に対してどうのこうのということではなく、物事の考え方が保守的なのか、割と柔軟なリベラル派とよく呼ばれる方なのかということで、実は脳のタイプが分かれるという興味深い内容を示してくれているのがシンシナティ大学の研究です。

この研究では105人の参加者を集めて実験を行っています。
数多くある人間の脳の機能の中でも対照的な、自分にとって余計なものを見ないようにして本質的なものに集中する能力と、新しいものに目を向けて柔軟に適応する能力があります。
余計な情報を省いて自分の集中したいことに集中する能力と、新しい情報を十分に取り入れて受け入れる能力とは真逆に位置するものです。

このどちらが強いかによって、相手と話す時に気をつけるポイントも任せる仕事も変わってくるわけです。

余計な情報に左右されず目の前のことに集中する傾向が強い人に、イノベーティブなことや新しいことをしてもらうというのは結構難しいですが、集中力を発揮して淡々とこなすことができて明確にやるべきことがはっきりしているということには適しているわけです。

一方で、柔軟に適応する必要があるようなことに対しては、周りからの情報を柔軟に受け入れて自分を変えていく能力が高い人にお願いした方がいいわけです。

これはコミュニケーションの場合も同じで、柔軟な姿勢を見せてコミュニケーションをとれば、相手が柔軟なタイプの脳を持っている場合には自分と同じタイプの人だと感じて心をつかむことができるでしょうし、保守系の人に対して柔軟な自分をアピールすると、考えの違いから距離を取られてしまったりすることもあります。
それを見極めるための参考にしてもらいたい内容です。

 

この実験では、返答抑制課題というものとキープトラップ課題という2つを行い、人間の政治的な考え方やポジションと脳の力に関係性があるのかということを調べています。
返答抑制課題というのは、モニター上にランダムに様々なオブジェクトが表示されるゲームで、その中で関係のないオブジェクトを無視しながら指定されたものだけに集中するという課題です。
自分が集中するべきもの以外のノイズになる刺激を無視しながら、自分が集中するべきものだけを拾っていくというものです。
余計な情報を無視する能力を調べるときに使われる課題です。

一方で、キープトラップ課題というのは、ターゲットが次々と変わっていく中でその時々で一番新しいものを選ばなくてはいけないという課題です。
新しいものに注目する能力を調べるときに使われる課題です。

 

脳の抑制性と更新性
これらの課題を行った後に、参加者の政治的な立場やイデオロギーについてチェックしています。
その結果分かったこととして、割と保守的で政治に対してもルールや規律などを重んじるタイプの人は、脳の抑制性というものが高かったということです。

これは余計な情報を無視して抑えて、自分が注目したいと思っている情報を拾う能力のことです。保守的な人はこの脳の抑制性が高かったということです。

一方で 、柔軟に物事に対応することや新しいことを受け入れることが得意で、政治的な立場も割と柔軟でリベラルな人は、更新性というものに優れていました。
リベラル派の人は保守的な人よりも認知的柔軟性が高かったということも分かっています。

 

要するに、政治以外の話題でも同じですが、例えば、これからの日本について等ちょっとした世間話を相手に振った時に、ルールや規律を守るべきとか、今までの状況を守るべきで変化や新しいものに抵抗するような表現が特徴的に出てくる人は、たくさんの刺激が入ってきた時に自分にとって関係のない刺激を抑えて、自分が狙っている刺激を取り入れる能力が高いわけです。

様々なノイズがある情報の中から、自分がやりたいことを選んで集中するということには長けているわけです。
保守的な人は自分にとって必要なものを選択するのが上手だということです。

 

一方で、リベラルな人はいわゆる好奇心である開放性が高く、新しいことに柔軟に適応する能力が特徴となりますので、古い情報や従来は正しいとされていた情報、これまでの常識を抑えて、新しいものに適応して変化していくことに長けています。

ですから、これを人付き合いで考えるのであれば、相手が保守的な人であれば、今までのルールや相手が変化への抵抗を相手が感じやすいということを念頭において会話しないと、相手は距離を取り離れていく可能性が高くなるわけです。

逆に、リベラルな人は好奇心が高く物事に適応する能力が高いので、むしろ今までにはないアイデアとか新しい切り口での表現を使うようにしたほうが相手の心には刺さりやすくなるわけです。

 

プレゼンでも使える!
新しい技術や新しいサービスをプレゼンするときも全く同じです。
保守的な人は新しい情報を受け入れるのが難しいので、新しさを表現するというよりも、今まで相手がしてきた仕事が楽にできるということをアピールした方が伝わりやすくなります。
逆に、それがリベラルな人に対してであれば、今まで非効率な業務や仕事があったけれど、それを全く新しい技術によってすべて無くすことができるというようなアピールをすると、好奇心を刺激されるような情報が好きなので、同じサービスでも表現を変えることにより受け入れられる可能性は変わります。

 

相手の脳のタイプを見極めてコミュニケーションを取ったりプレゼンをするようにして頂けると、人間関係も楽になりますしクロージングの精度も高くなります。
相手のポジションから、相手の脳のタイプが抑制型なのか更新型なのかということをチェックして、皆さんのコミュニケーションに役立てていただけたらと思います。

 

実践的に日常の中で相手の心を読むためのおすすめ
今回は、そんな相手の脳のタイプを見極めてコミュニケーションを楽にする方法について紹介させてもらいましたが、人と対峙する時に相手の心を読めたらいいなと考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
今ある人間関係で会話をするときも新しい人と会うときも、相手がどんな性格なのかどんなタイプなのかということが事前に見極められたら、仲良くなりたい人と仲良くなることもできますし、やばい人であれば事前に避けることも出来るようになります。
自分とは合わない人であれば、それが最初からわかっていれば余計な時間を使わなくても済むようになります。